ブルーアースニュース9月号発行

NPOブルーアースニュース 第67号

2020年9月5日発行

< インデイ500>

8/24(現地時間8/23)に、伝統のインデイアナポリス500マイル(インデイ500)の自動車レース中継がNHKのBSでありました。

日本人レーサー・佐藤琢磨が残り27周目で首位に立ち2度目の優勝を成し遂げました。過去104回の大会で僅か20名のドライバーしか複数回優勝者はいないそうですから、その20名の中に日本人が名を連ねた日になりました。今年の開催はコロナ禍の影響で、無観客大会となりましたが、例年なら30万人以上のファンが集まるビッグレースの筈でした。そんな中での快挙、その割には大きな報道につながらない、今の日本の現状でしょうね。

この優勝は久しぶりにコロナ禍を忘れさせる爽快で興奮の深夜の一時でした。

<今月のトピックス>

「エルトウールル号の悲劇」という事件をご存知ですか?

現役時代、仕事でトルコ・イスタンブールに行った時でした。

顧客から首記の話題が出たのですが、恥ずかしながら私は知りませんでした。

帰国してすぐに図書館でこの事件の顛末を記した書籍を借りてきて、大いに感銘を受けました。

自宅自粛の日々を過ごす中、9月の歴史をネットで検索していて目についたので、今月のトピックスとしました。

 1890年(明治23年)9月16日に当時のオスマン・トルコ帝国の軍艦が、650人の乗員を乗せて横浜からの帰路の途中和歌山県の大島一帯を襲った台風が直撃、沈没し乗組員全員が海に投げ出されました。大島村では村人総出で救助にあたりましたが、69名の乗員を助けるのが精一杯だったそうです。

「俺らの食料を彼らに・・・」と自分たちの生活をそっちのけで、全力で世話をした結果、一月後に日本海軍の軍艦で無事トルコへの帰路に着いたという話です。

それから95年後の1986年、イラン・イラク戦争の最中、イランに滞在中の200名余の日本人救出のため、トルコ国は2機の飛行機を出し、トルコ国民より優先させて救出をしたという後日談に繋がったのです。

 トルコでは、現在もこの130年前の出来事を子供たちの教育の一環として行っているそうですが、日本では教えられることも

無かったので(私だけでしょうか?)、強く記憶に残った歴史の話題でした。

 イランでの奇跡の救出劇の後、駐日トルコ大使が「我々は、エルトウールル号の借りを返しただけですよ」との言葉、

非常にウンチクのある言葉ですね。

 図書館にこの出来事を記した絵本「エルトウールル号の遭難 トルコと日本を結ぶ心の物語」は非常に良く書かれています。

ご参考まで

1.NPOブルーアースの活動

(1) 2020年度の理科教室

  今年度初めての理科教室を行いました

 新型コロナ感染拡大以降、今年初めてのおもしろ理科教室を

東京北区赤羽文化センターで8月19日に実施し無事に終了しました。

講師は三竿さん、助手が瀧本さんの二人で子供たちと楽しい時間を過ごしました。

タイトル; ~なぜ落ちないの?不思議なバランストンボを作ろう~

参加者は; 4年生~6年生の15人

今回は、新型コロナの問題で、センターの担当者と安全ガイドラインを作成して、3密に、消毒に、換気に気を付けて対応しました。講師と助手はマスクにフェイスガードを付けて行いました。

 今後開催の理科教室

   ① 9月9日に三浦市立南下浦小学校で開催します。

     タイトル;「PETボトルで綿作り」 

     参加者;  4年生 16名  講師;三竿郁夫

② 10月3日に年1回の開催になる、第3回「大人の理科教室」が、神奈川県立川崎図書館で開催されます。

   タイトル; 「光を分解!! レインボーカラーを作ろう」

   参加者;   一般市民 10名 講師;瀧本憲一

   *大人の皆さんと「学び直し」をコンセプトにした理科教室です。皆さん、楽しんで参加されていますが、コロナ禍の中、参加人数を1/3に縮小して実施することになりました。

③ 10月6日に 藤沢市立高砂小学校  

     タイトル; 「ブンブン回し」    

     参加者;   2年生 101名 講師;持田典秋

コロナの影響で授業が中止とならないように、期待するばかりです。

(2) 2020年の E&EセミナーNo.17のご案内

 「地球環境変化と地盤防災・減災を横浜から考える」の受講者募集 

  講座会場:かながわ県民センター会議室

講座内容

  10月15日(木)第1回 地球環境変化が地盤災害に与える影響を考える

  10月22日(木)第2回 横浜市内の崖地を見て対策を学ぶ(崖地野外巡検)

  10月29日(木)第3回 災害を実感し防災・減災を考える

(市民防災センターでの災害危険性の体感)

  11月 5日(木)第4回 防災対策の研究最前線を知る

(東亜建設工業技術研究開発センター見学)

  11月12日(木)第5回 地球環境と災害に向き合う

    *第2、3、4回は事前に崖地巡検、関連施設見学を行い、講義の理解度をより高めたいと考えています。こちらへの参加もご検討をお願いいたします。  

講座時間:受付開始;15:00 講義:15:15-17:45 (第5回時のみ終了時間は18:45を予定しています)

   講座形式:コロナ禍の影響を考慮して、講座は会場での対面講座とオンラインでの方式を採用します。 

   受講料: 2,000円 (事前の銀行振込み)

  *講座の詳細は、HP「受講者募集」を参照いただき、申込みフォームに必要事項をご記入の上、お申し込みください。

http://bit.ly/3cqf6JA

(3) 2020年度オープンサロン開催の予定

 Zoomを使った「オープンサロン」にご参加下さい。     

 < 9月のテーマ>

  蘭、仏、豪、3カ国で見た移民社会、雇用と労働 ; 1973-2001    

  日時:9月28日(月) 14:00から15:30

  講師:廣瀬 忠一郎 (会員)

  概要:5月、米国の年で発生した黒人男性の残酷な事故死はBLM(Black Lives Matter;黒人の命は大切だ)という抗議デモとなって国際的にも展開しています。

  これは私が見た3カ国の社会環境についても改めて深く考えさせるものでした。各地の多文化性、政治、経済、社会問題、学校教育、雇用と労働などの体験をご紹介して日本でも増大する外国人労働はの現実についても照らし合わせ考察します。

  是非、皆様のご参加をお待ちしています。

 ネット環境の整った場所であれば、どなたも参加可能です。

 事前にPC、スマホ、タブレットなど、Zoomアプリをインストールなど、準備をお願いいたします。

  参加を希望されます方は下記よりお申し込みください。

https://bit.ly/2Y2rnOC

 *メッセージ欄に「オープンサロン◯月参加希望」と記入をお願いいたします。参加を希望される皆さまには、後日、WEBリンク名、参加IDを連絡させていただきます。      

 コーヒーを飲みながらというのがコンセプトですので、お茶を準備されお気軽にご参加ください。ビールを飲みながらの方も大歓迎です。

2.「NPOブルーアースは、横浜市市民活動推進ファンド(よこはま夢ファンド)の助成

よこはま夢ファンドは、社会貢献団体を応援する皆様の寄付で成り立っています。NPOブルーアースは、東日本大震災の被災地、相馬市の小学生のための出前理科教室を6年に亘り続けて参りました。今後もこの活動を継続できますように、皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

詳しくはこちらから http://bit.ly/2wBNQEl 」

「コラム」コーナー」

『コロナ禍をプラスのチャンスに・暇と科学』                         

                                   会員 瀧本 憲一

新型コロナウイルス感染拡大が残念ながら再び全国規模に拡大しつつあり、安心はできない。

外出自粛宣言によりテレワーク、オンライン授業、インターネット販売など行われるようになり、

分野ごとにアイデアを駆使して、社会活動ができる努力をされている。

一方、科学の分野においては、在宅を余儀なくされて、企業の研究部門、大学の研究室など実験を伴う仕事に

大きく支障をきたし、研究活動が進まないと聞く。

◆しかし、歴史的に見た場合には悪いことばかりではない。

『災い転じて福となす』を地でいった例がある。17世紀に英国でペストが流行し、名門ケンブリッジ大が閉鎖となった。

 当時学生であったアイザック・ニュートンは、故郷で1年半を過ごしている間に思索にふけり、有名な「万有引力の法則」

「微分積分」「光学」という三大業績が生まれた。

 ◆かっての偉人と比べものにならないが、我々一般人では、同じような環境に長くいると慣れ、

 志向の固定化に陥り易くなる傾向にある。◆学者(scholar)や学校(school)という言葉があるが、

 もともとギリシャ語の「暇(skhole)」という単語が由来だそうである。昔から「三人寄れば文殊の知恵」という諺があるが、

 自分ひとりで思案するより、異分野の専門家と論議をすると、思いがけないアイデアが浮かび、閃きが湧くかもしれない。

 時間・暇が十分にあるときに、人とのコンタクトも今までの常識にとらわれない手段(ビデオ会議)の利用など、

 目先を変えて論議するのも頭の体操にもなる。

 ◆余暇や自分のために使う時間は、日本が14.1時間/日、イタリアが16.5時間/日で40か国中日本は35位にとどまっている。

 コロナ禍を経て、今後従来の日本の働き方や余暇の過ごし方に関しては、転換期にきているのではないだろうか。

 現在、自分自身の「暇(skhole)」は、細やかであるが、理科教室の新しいテーマ作りにトライ&エラーで取り組んでいる。

 そのうち披露したいと考えている。

*参考資料:読売新聞 朝刊 (2020.6.13、2020.6.23)

配信停止は下記までお願いいたします。

 https://bit.ly/2Y2rnOC

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