ブルーアースニュース12月号

NPOブルーアースニュース94号  2022年12月5日発行

 

  あっという間に、師走という呼ばれる月になってしまいました。今月のブルーアースニュースをお届けします。

  気の重くなる話題の多い中、明るい話題はサッカーW杯2022カタール大会での、強豪ドイツに逆転勝利、3戦目スペインにも逆転勝利を果たしました。球が白線を超えたように見えましたが、今回から公式球にセンサーが埋め込まれて球の位置が正確に判り、オフサイドの判定もAIが助けるという時代になりました。1993年の「ドーハの悲劇」を「ドーハの歓喜」に塗り替えました。

 

【NPOブルーアース活動の紹介】

1. おもしろ理科教室/環境教室

 1)10月11月の理科教室の実施報告 

・タイで初めてのおもしろ理科教室を行いました。(11/15)チョンブリ県の Ben Rawoengschoolで4−6年生30人に“踊る水族館”を実施。ゴム農園で働く貧しい家庭の子供たちが通う国立の小学校です。弁当とペットボトルの水を持参し昼食の後、そのペットボトルを使用して踊る水族館を行いました。通訳者の支援を得て、全員が出来るまで指導しました。 

・相模原市星ヶ丘小学校(11/16)“踊る水族館”2年生139名。

・横浜市小菅ヶ谷小(11/29) おもしろ環境教室“ソーラーランタン”4-6年30名。

・横浜市東管小(11/30)“虹色の炎” 4-6年28名。

・県立瀬谷養護学校大和東分室(12/2)“スライム”高校1-2年17名。

 2) 12月の理科教室の予定

・川崎市片平小(12/12)“スーパーロケット”  4~6年、26名。 

                    

2. E&Eセミナー

E&EセミナーNo21(防災)を開催中です。

テーマ:「防災の視点から環境問題を考える」

第1回(11/24) Zoomで実施しました。

①  「地震災害を中心に防災・減災を省みるー趣旨説明」(岸田)

②  「新しい時代の防災力向上を考える](荏本)

③  「伊豆さん土石流災害―被害者のインタビュー」(川嶋)

④  「宝永富士山大噴火災害と復興の道のり」(山田)

⑤  「災害列島日本をいかに生きるか?」(有馬)

⑥     パネルディスカッション

(*)50名のご参加をいただき、活発なQ&Aが行われました。

 

第2回 (12/08実施予定)「自助、共助、公助と地盤防災」

第3回 (12/15実施予定)「災害・防災を環境問題の中で考える」        

(参照)E&Eセミナーのホームページ https://bit.ly/3idwAew

 

3.  オープンサロン

<12月の予定 >

テーマ:「縄文で注目される?新潟の旅」

・    日時:12月19日(月)16:00~17:30 (県民センター)

・    話題提供:長瀬宏紀(会員)

昨夏の青森に続き、昨秋新潟の旅のお話をします。縄文時代の「火焔土器」を見に、新潟県十日町に出かけ、ついでにヒスイの勾玉製作遺跡を訪ねて糸魚川市に旅しました。出雲崎の石油掘削の跡も見てきましたので、そういったお話をしたいと思います。

 

※ふるってご参加ください。ご希望の方は下記よりお申込みください http://bit.ly/2y2rnoc 

メッセージ欄に「オープンサロンXX月参加希望」とご記入ください。

※オープンサロンの後、有志で懇親会を行う予定です。

 

(参照)オープンサロンのホームページ:https://bit.ly/3c7tkyk

************************************************************

「コラム」コーナー

『千代ケ崎砲台跡の見学』                   

                                                                         長谷川節子(会員)

  今年の4月に横須賀市にある、千代ケ崎砲台跡を見学してきました。

この砲台は東京湾要塞を構成した砲台の一つで江戸時代後期に会津藩によって、平根山に台場が作られ、明治25年から28年にかけて、陸軍によって、砲台が建設されました。2013年まで、海上自衛隊が使用していました。築城当時の姿を良好に残しているので、近代日本の軍事施設と築城建設として、猿島砲台跡と共に軍事遺跡として、2015年に国史跡として指定されました。2021年10月に軍議遺跡として一般開放されました。

  千代ケ崎砲台跡の見学には、京浜急行の「浦賀駅」「京急久里浜駅」から、バスにて「燈明堂入口」から、徒歩17分。公開日は土曜日、日曜日、祭日です。現地にて無料ボランティアの方々が、安定して下さいます。団体は横須賀市教育委員会生涯教育課に申し込むとボランティアの方が駅前バス停より、案内して頂けます。約40分です。

  千代ケ崎砲台跡の説明をうけ、30名程でしたので、2班に分かれて案内されました。千代ケ崎砲台跡は地下部分と地上部分になり、地下部分は強固な煉瓦とコンクリートで造られていました。塁道(通路、擁壁は凝灰質礫岩のグラフ積。煉瓦はイギリス積、室内は赤煉瓦、外部は焼き過ぎ煉瓦は風雨に強く撥水性の高い煉瓦、小菅集治監の煉瓦工場で造られ、桜の刻印が押されている)貯水所(2ヶ所・雨水を沈殿池、ろ過池を経て生活用水として貯水した施設)棲息掩蔽部(訓練時、戦時の兵員の待機所、宿舎、倉庫。塁道に面して、出入口、採光、奥には排気口が有る)砲側弾薬庫(径28㎝、全長2.8m、重量217㎏の榴弾砲の砲弾と装薬の保管庫。天井と床に2ヶ所ずつ残る円形の抗は、砲弾と装薬を上部の高塁道に供給する揚弾機の籠が設置された痕跡です。天井は無筋コンクリート、脇に在る通路に上がると天井部の穴から籠と弾薬庫が覗けます)点燈室(ランプ室、砲側弾薬庫と掩蔽部の間で両室の照明をした)高塁道(3つの砲座をつなぐ通路。揚弾機で砲側弾薬庫から引き揚げた砲弾を砲座に支給した)塁道を抜けると、地上の砲座へと続きます。地上に上がるカーブになっている擁壁の煉瓦積は職人技と工夫で施工されています。

  砲座は大砲を隠す為に地表より6m低く作られたので、砲座間と観測所の連絡には伝声管が使用していました。第一砲座、第二砲座、第三砲座、と並んでおり砲塁道で繋がっています、砲座には28㎝の累弾砲が2基据えられました。地上部からは、各々地下の砲塁道が覗けます。

  砲台が造られた土地は細く尾根が入った丘陵地でした丘陵頂部を削平して、地下施設を建設後埋戻して土塁造る大工事だそうです。地上部は眺望が良く浦賀水道、房総半島が望めます。

************************************************************